昔から、子どものためのアイテムを集めています。
学生のころは雑貨程度でしたが、しだいに赤ちゃん用のスタイ(よだれかけ)や、パリを訪れて以降はその色とデザインの可愛さに靴や洋服も購入するようになりました。自分の洋服を1枚買うのを我慢したら、子どもの品なんて安いものです。ただ、子どもは成長がはやいので「洋服や靴は消耗品」という基本を頭の片隅において、相当惚れ込んだ物しか絶対に購入しないことにしています。
とはいえ、結婚も出産の予定もないハタチそこそこの女性が本気で自分のための子どもグッズを選ぶ姿は、当時、周りの目には可笑しく映っていたかもしれません。結婚した今は子どもがいなくても、結婚しているからという理由でなんとなく許される空気がありますが、それでも驚いたような顔をする人はいます。でも、集めたものをいつ使うのかなんて、どうだっていいこと。いつか使うことを前提に何年もかけて少しずつ蒐集するのです。あくまで少しずつ。それが、とても楽しいです。
子どもだから似合うもの、子どものときしか身に着けられない儚さというものにとても惹かれます。と同時に、子どもが成長してしまっても使える道具であったり次の世代に譲りたいと思える子ども服にも出会いたいと思っています。理想は、大人も一緒に楽しめる子どもアイテム。そんな話に初めて頷いてくれたのは友人でスタイリストの伊藤まさこさんでした。伊藤さんの「じつは、私もね」という体験談に、私はなんだかほっとしました。
20代後半になり、集めてきたものは少しまとまった数になってきました。その中から、とっておきのものをこれから数回にわけていくつかご紹介します。すでに子どもがいる人も、これからの人も、楽しんでいただけたら嬉しいです。

第1回目の今回はSANDBERG社の「KASPAR」という名の壁紙です。白地に黒い線で数種類の家があっさりと描かれたデザインは女の子にも男の子にも似合いそう。そして、もちろん大人の部屋にも。もうお気づきかもしれません。そう、この壁紙は壁に貼ったあとから自分で好きな箇所に色を塗ることができる、塗り絵タイプの壁紙なのです。

ベルギーのインテリア雑誌で見かけてからというもの、私の頭の中はこの壁紙のことばかり。クレジットに記載されていた取り扱い店はパリのsentouというお店。上の写真は先日念願かなってsentouを訪れたときのものです。お店の壁は一面「KASPAR」! ちゃんと塗り絵をしてあるところが可愛くて、スタッフのお姉さんにお願いして撮影をさせてもらいました。
SANDBERGは1976年創業のスウェーデンの会社です。ヨーテボリのデザインスタジオに数名のデザイナーを抱え、彼らが創り出す壁紙やファブリックを世界40カ国に輸出しています。壁紙のエッジの着色はすべて手作業で仕上げられ、ファブリックともにスウェーデンの自社工場で生産しています。ラベルにはスウェーデン王室御用達のマークも入っていました。そのていねいな仕事ぶりは多くの人に認められているようです。確かにどことなく北欧の澄んだ空気を感じさせるイラストですね。
注:sentouはパリに数店舗あります。2006年5月18日現在SANDBERGの壁紙を取り扱っているのは26, Boulevard Raspail にある「sentou raspail」です。
2006年5月18日
*ISEKI AYAKO (tinycrown)
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